DTM初心者による、DTM初心者になるための、DTM入門

はじめに

本記事は 総コン アドベントカレンダー の21日目の記事です。

以前、弊サークル内で音楽班に入ったメンバーに向けて講習した内容を元に書いています。 DTMを始めてみたいと思う人に読んでもらえたらなと思います。

タイトルの通り、私はDTM初心者です。 初心者なので、初心者がつまずきやすいことをカバーできているのではないかなと思います。 DTM初心者になるための記事なので、上達してきたら色々調べて新しいことを学んでいってください。 わかりやすいように細かいことを端折って書いてある部分がありますのでご了承ください。

万が一、間違っているところがありましたら、Sectorまで連絡をいただけるとありがたいです。



まずはDAWをインストール

基本的にはDTMにはDAWというソフトが必要です。

DAW (ダウ) とはDigital Audio Workstationの略で、楽器の演奏を録音したり、MIDI (楽譜情報) を打ち込んだりするソフトです。色々なDAWがあるので自分に合ったものを使うといいでしょう。

DAWを持っていない人は、フリーの Studio One 3 Prime というDAWを使ってみてください。わかりやすいUIで、初心者には扱いやすいと思います。インストール方法はググってください。

なお、DTM入門といいつつ、これ以降DAWには触れず、音楽理論の話になるので、DAWの使い方は、必要に応じて調べてください。



音楽の超基本

音名

音名とは音の高さを表す名前です。俗に言うドレミファソラシドです。 実は、ドレミファソラシドというのはイタリア式表記で、音楽をやっていると英式や日本式の表記にもよく出会います。

音名表記
イタリア式ファ
英式CDEFGABC
日本式

ト音記号の渦巻きの中心はと (ソ) の音の場所を示していて、ト音記号の形はG (ソ) の文字の形から来ています。

この音名は循環し、次の同じ音は、1オクターブ高い音になっています。 1オクターブ高い音は周波数が2倍の音になっています。 その1オクターブは12半音から構成されており、 ド ド# レ レ# ミ ファ ファ# ソ ソ# ラ ラ# シ となっています。 ミとファ、 シとド の間は半音しか離れていないということです。

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スケール[音階]

スケールとは、曲や曲のフレーズ内で使える音を決めたものです。 スケール内の音を使って曲を作ってください。

メジャースケール

1オクターブを 全音-全音-半音-全音-全音-全音-半音 の順で並べたものです。 メジャースケールを使うと、明るい感じの曲になります。

メジャースケールは基本的なスケールで、ドレミファソラシドはメジャースケールになっています。 ド(C)から始まり、全音-全音-半音-全音-全音-全音-半音 ( C D E F G A B ) の順に並んでいるメジャースケールをCメジャースケールといいます。ピアノの鍵盤でCから順に白鍵を並べたものになります。

マイナースケール

1オクターブを 全音-半音-全音-全音-半音-全音-全音 の順で並べたものです。 マイナースケールを使うと、暗い感じの曲になります。

ピアノの鍵盤で言うとAから白鍵を順番に並べたもの ( A B C D E F G ) がマイナースケールにあたります。ちなみに、Aから始まっているのでAマイナースケールです。 Cから順に 全音-半音-全音-全音-半音-全音-全音 ( C D D# F G G# A# ) と並べるとCマイナースケールができ上がります。


CメジャースケールとAマイナースケールのようにそれぞれの構成音は、3半音ずらすと同じものになります。マイナーかメジャーかわからなくなりそうですが、コードの付け方でメジャーかマイナーかが決まるので安心してください。


(メジャースケールとマイナースケールのように7音の並びでできているスケールのことをダイアトニックスケールといいます。が、メジャーとマイナーだけわかっていれば、当分は大丈夫です。)

他にも日本ぽい、中国っぽい、沖縄っぽい、など様々なスケールがあるので、それっぽい曲を作りたくなったときは調べてみてください! 初心者にはCメジャースケールで曲を作るのがオススメです!まずはCメジャーで作ってみましょう!

コード[和音]

複数の音を同時に鳴らしたものを和音と言います。 基本的には (Cメジャースケールの場合) 白鍵1つ飛ばしの音を鳴らすと和音になります。

初心者向けコード

初めは以下のコードを使うと、失敗することが(あまり)なくいい感じの曲ができます! それぞれの特徴を簡単にまとめてみました。

メジャー (トライアド)

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  • 明るい、安定、とりあえずこれ使っとけばOK
  • 表記: [音名]

マイナー (トライアド)

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  • さみしげだけど安定感がある
  • 表記: [音名]m

メジャーセブンス

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  • メジャーより落ち着いている、少しオシャレ
  • 表記: [音名]maj7 [音名]M7 [音名]△7

マイナーセブンス

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  • マイナーより洒落てる
  • 表記: [音名]m7

(ドミナント) セブンス

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  • 不安定、力強い
  • 表記: [音名]7


その他、そこそこ目にするので読み方は知っておこうというもの

ちょいちょい使われています。初心者向きのコードでコンスタントに曲が作れるようになったら、調べて使ってみてください。

オーグメント (トライアド)
  • 表記: [音名]aug

ディミニッシュ (トライアド)
  • 表記: [音名]dim

サスフォー
  • 表記: [音名]sus4

曲の構成

次に、曲の構成です。

一般的な曲の大多数は主に、メロディ、コード、リズム、ベースでできています。 特にメロディとコードが重要で、この2つさえあればそれっぽい曲ができあがってしまうのです。

曲を作るの、超カンタンじゃん!


曲を作ってみよう

まずは何から始めるか

おすすめはコード進行を決めるところからスタートすることです。 コードを先に作ると理論的に安定した曲になりやすく、個人的には初心者向けかなーと思います。しかし、理論に合っただけの面白みのないメロディになりやすいともいわれています。 逆に、メロディを先に作ると、キャッチーなメロディは作りやすいですが、理論的なコードをつけるのが難しいことがあります。 その後にベースやリズムをつけていくといいと思います。

結局は、自分の作りやすい順番を見つけて、作っていくのがいいと思います。

コード進行の作り方

コード進行を作るに当たっての、基本的な制約について解説します (ダイアトニックスケール (メジャースケールやマイナースケールなど) の場合の説明)

まず、スケールのルート音 (CメジャースケールならC) から順番にスケールを構成している音をナンバリングします。

C D E F G A B
1 2 3 4 5 6 7

それを以下のルールに従って並べると曲っぽくなります!! + 1 → 4 → 5 → 1 の順番になるようにコードを並べる。 + Cメジャースケールなら C → F → G → C + 1 → 4 → 11 → 5 → 1 もOK + 2は4の代理、3は1と5の代理、6は1の代理になる。

カノン進行というよく使われるコード進行があります。これも上の規則に当てはまっています。 + カノン進行: C G Am Em F C F G ( 1 → 5 → 6 → 3 → 4 → 1 → 4 → 5 )

はじめは、カノン進行を使って曲を作ってみるのもいいと思います。 調べると、カノン進行以外にもよく使われるコード進行が出てくるので、参考にしてみるといいと思います。

メロディの作り方

ここでも基本的な規則について解説します。

同時に鳴らすと汚い響きになる音があります。汚い響きになる音をまとめました。

コード コードネーム ぶつかる音
1 CM7 F
2 Dm7
3 Em7 F,(C)
4 FM7
5 G7 C
6 Am7 (F)
7 (C,E)

しばらくは上の表を元に、「Cのコードが鳴っているときはメロディにFを使わない」のように使うと、汚い響きにはならないと思います。 汚い響きが悪いというわけでもないので、コンスタントに曲が作れるようになったら、深く調べてみてください。

自分の耳を信じて

他にもたくさんの理論があります! 理論を知り尽くしてから曲を作ろうなんて思っていたら永遠に曲ができないので、作りつつ学んでいってほしいなと思います。今回紹介したことをおさえておけば、それなりの曲はできますので、これを機にDTMをはじめてほしいです!

たまに、ここ音が変だなーと思うことがあるかもしれません。その時は他の理論に反しているのかもしれません。そういうときは自分の耳を信じていい感じにしましょう!



初心者によくある疑問

なんでCメジャースケールでAとDとEのコードはマイナーになるの?

これは、僕が???ってなったところなんですが、難しい話ではないです。

「基本的には (Cメジャースケールの場合) 白鍵1つ飛ばしの音を鳴らすと和音になります。」というルールを思い出してみてください。スケールのルールを守り白鍵だけを用いると、AやDやEは白鍵1つ飛ばしで配置していくと、必然的にマイナーの形になります。同様にBはディミニッシュになります。

他にいい感じの疑問が思い浮かばない



さいごに

この記事は「とりあえずこれを読めば曲ができる!」というものです。 曲作りに慣れてきたら、いろんな理論を学んで、ガンガン曲を作っていってください! アウトプットも大切です。曲を作ったらSoundCloudなどにアップしちゃいましょう!

ありがとうございました。